- Part 101-110
- Part 111-120
- Part 121-130
- Part 131-140
- Part 141-150
PART 121: Fellow Creations of Nosada[]
……それは、何を書いているんだい?歌を詠むには少々似つかわしくない場所だけれど
ム、歌仙兼定。此レは戦況を記していル。文字で残しておくと便利だ
文字を書くことは好ましい。此レも相棒の影響だロウか
ああ、そういうことなら大いに共感できる。流石は之定の同士
が、やってみルと思った以上に難しく、相棒のような力強い筆筋にはほど遠く
それは、僕ら之定は悪筆だとかなんとか、評判がつきまとっていたからではないだろうか
まあね。でも、どんなことでも多かれ少なかれ最初は苦労をするものさ
ははは。その程度の瑣事でいちいち音を上げていては、文系の名がすたるというもの。……ははは、ははははは
PART 122: A Kanesada Senpai[]
ああ、あんたの茎にもしっかりと刻まれてる和泉守兼定よ
之定は先約があるからよ。先輩って呼ばせてもらわあ。文句は、ねえよな?
PART 123: Musashibou and Oni Musashi[]
うム、かの武蔵坊弁慶の相棒と共に戦えルとは実に光栄
此レは鬼武蔵の相棒、人間無骨。此レの相棒は鬼武蔵守長可と名乗り、鬼のように強かったことから鬼武蔵と呼ばレル
瀬田の橋で関所破りをしたことも孕んでいルのだロウが
ふふん、橋弁慶に勧進帳だな?ならば、なおのこと結構。武蔵坊弁慶が後の世でも名を馳せる一端がお前の元主にあるならば、縁者も同然
……うむ、実に嬉しいぞ!今、武蔵坊の薙刀と鬼武蔵の槍がここに揃ったのだからな!
↑ 1: Benkei on the Bridge is a noh play depicting the first meeting of Benkei and Minamoto no Yoshitsune on Gojō Bridge. A synopsis can be found here.
↑ 2: The Subscription List (勧進帳, Kanjinchō) is a kabuki drama in which Benkei is tasked with convincing the guards at a checkpoint to allow Yoshitsune and his retainers (in disguise as yamabushi) to be let through. A summary of the plot can be found here.
PART 124: The Story of the Mori Clan[]
あの年の初夏、母御は兼山で五人の息子の帰りを待っていた
信長公に同行し京に出向いていた蘭丸、坊丸、力丸からは、夏には休みを貰えるだろうと母御に手紙が届いていた
信長公の算段では天下布武を成し遂げられるところまできていたから
久しぶりに五人揃って兼山に、母御の元で過ごせる夏がくるはずだった
今か今かと待ちわびる母御の元へ、本能寺が焼け落ちたとの知らせが届く。三人の息子から手紙を受け取った十日ほど後のことだった
同じく本能寺からの知らせを受け信濃から命からがら戻った相棒は、母御とともに咽び泣きこの世の理を嘆いた
母御と、相棒はこう思っただロウ。……せめてもう一度、会いたかったと
……あーもう、はっきりと言えばいいだろ!どうせ俺は愛された分を主には返せやしなかったし、この世の理も……断ち切れない……
此レは、相棒の荒々しい戦いと共に語らレル槍。だが今ひと時は、相棒の心を届けル十字の穂先となロウ
PART 125: All We Have to Us Is Iron[]
初めて鉄砲が組織的に使われた戦いかあ。この頃の火縄銃の命中率が高かったら、刀の時代はもっと早く終わっていたかもしれないなあ
当たらないからこその鉄砲三千挺。戦は刀と槍で戦うもん……だしっ? 恐ろしいことを言うなあ、大般若長光
ははっ。知ったかぶりが過ぎたかな? 俺こそ足利将軍家……信長公に、家康公。それに、今頃長篠城に籠っている信昌公の……って、宝物だった期間のほうが長いんだけれどね
ここで刀の時代が終わっても、出番はなくならないって?
違う使われ方になったとしても、残るべきものは残ると信じたいね
は~、さすがは銭六百貫様。言うことが違うっ
あ~、硝煙と爆ぜる火薬の熱に浮かされたかな? ここでそんなことを言っていたら、残るべきものではない方になってしまうかもっ
……けっこうな本気っ? 刀剣男士も残るべきものと、そうでないものがあるのかもしれない
ようし! それじゃあ俺は、信長公があっという間に完勝してしまうと困るから、これから武田軍を応援しに行こうかな
なあに、あの方はこんなところでは終わらないし、苦労して大成してくれないと面白くないだろう?
それに、べきべきでない、らしいらしからぬ、なんてことを言っていたら……、本当に美しいものとの出会いを逃すからね
それが銭六百貫と共に語られる、大般若長光さ
PART 126: Summer Dust[]
時代としては少し後だが、山のほうに縁がある。雑賀衆の話は有名だ
そりゃあ、知ってくれてるのは嬉しいけど。……眼差しがやたら眩しいような
……うっ、馬の上で鉄砲は撃てるのかっ!? 雑賀の鈴木孫市は、どんな場所からでも鉄砲を撃てたのだろう!?
わ、びっくりした! え~っと……、君が多分思い描いているのは伝説化したキラキラ雑賀で、俺の確かな主は~……
PART 127: Gourd and Tanuki ~ Green Persimmon[]
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やっぱ意味わかんねーな。東軍はほっといても勝つんだから、なんの歴史も変わらねーだろ
あー、やめだやめ。ごちゃごちゃわかんねーこと考えて、よそ事してっと折れっからな
まあいい、行こうぜ。知ることも大事だが、俺たちはここに戦いに来たんだ
PART 128: Gourd and Tanuki ~ Sour Persimmon[]
- Requires Recollection 127 to have been seen.
青ひょうたん顔で突っ立てて倒れられたら、たまらん
俺はなんも見てねーし、事情も知らねーし、興味もねーから。さっさと食えよ
ちげーちげー、わざとじゃねえよ。油断した。……はははっ、ほら水
あー、処刑場は娯楽だなんだで人も多いが、出店も出てる。後で口直しに寄ろうぜ。詫びだ、奢る
いえ、結構。この渋柿は持って帰って干し柿にしましょう。お山の上に供えにでも行きましょうか
PART 129: About Masamune[]
少し見て行ってもいいかな?御様御用が出るようだし、どこかの大名が正宗を持ち込んだみたいだ
本当に?私たち正宗は、本来ならこのような場には縁がない
最初から偽物とわかっていて試し切りするのかも
それはずいぶんと勇気のある人がいたものだね。斬れても、斬れなくても
おおっと、前座は虎徹だ。でも、あの刀、ずいぶんと立派な姿をしているけど……あれは
ああ、良く似た偽物だな。なまくらな気配が漂ってくる
この試し斬りは大荒れだ。きっと正宗までいかない
それが狙いなのかもしれない。正宗は試さない、そこにあると知られることが重要だから
PART 130: Masamune and Kotetsu[]
……ああ、呼びに来てくれたんだね。この戦に縁を持たない私は、急に駆けだしたりはしないから、その手を降ろしてくれるとうれしい
では、気迫だけか。すごいね、さすがは本物の虎徹だ。君はよく斬れるんだろうね