僕は歌仙兼定。歴代兼定でも随一と呼ばれる二代目、通称之定の作さ。 名前の由来は三十六歌仙から。風流だろう?
……まあ、元主が手打ちにした人数が36人だったから、と言うと、みんなどういう顔をしていいかわからなくなるようだけれど
…Though, my former master also happened to kill 36 of his vassals with his bare hands, which is to say, it seems now that everyone is not quite sure how to react around me.
僕は歌仙兼定。風流を愛する文系名刀さ。どうぞよろしく。
風流だねえ。
刀剣乱舞、はじめようか。
今日は何して過ごすんだい?
僕は文系なのさ。見るからにそうだろう。
計算ごとは苦手でね。
和歌も茶道も目利きも得意さ。文系名乗る以上、当然だろう?
何気ない、ふとした瞬間に季節を感じるのが風流というものさ。
…ははっ、主、まさかこのままでいさせるつもりではないだろうね?
…ああ、すまない。歌を考えるのに夢中で気付いていなかった。
彼にだって世の風雅を愛でる時間が必要なのだろう
ねえきみ。僕の話を聞いてくれないか
雅が分かる者と組ませてくれよ?
恐悦至極。
ああ、君はもてなしの心をよくわかっている
悪くない味だね
用意が良いね
うん、この光沢……
この装備、実用一辺倒で雅に欠けるね
悪くない武具だ
ああ、旅先の景色を楽しんでくるよ。
はは、楽しい旅だったよ
おやおや、あんなに急いで帰ってこなくていいのに。せわしないなぁ。
さあ…新たな刀を目利きしようか。
武具の拵えは得意でね。
戦支度を解いてくるよ。
困ったね…思ったより深手だったようだ。
ああ…心地いいね。
任務を通じ、日々の移り変わりをしっかり意識するんだよ?
おやおや、君に文が届いていたよ。
目利きなら任せてくれ。刀剣、甲冑、茶器、食材、何でもござれだ。
そうだねぇ。文系と言えど僕は之定だからね。
おやおや、風流だね。
細かいことは言わなくていい、攻め口を教えてくれ。
我こそは之定が一振り、歌仙兼定なり!
文系の意地があるんでね、武辺者には負けられないな
首を差し出せ。
せめて雅に散れ!
二刀,開眼!
散れっ!
雅を解さぬ罰だ!
仕置きが必要だな
無作法者がッ…!
貴様…っ、万死に値する!
貴様の罪は重いぞ!
戦とあらば、散る最期まで戦い続けるのが刀の本道…
本陣はここか。雅さの欠片も見当たらないね
おや、僕で良かったのかい?
力がなければ、文系であることを押し通せぬ世の中さ。世知辛いね。
おやおや。僕らを試しているのかな
あぁ…これが彼岸か。詠まねば…筆を…誰か、僕の筆を…
……僕の主は何を考えているんだ……
このことは、絶対に忘れないぞ……
僕はね。料理を作るのは得意だが、これは僕の仕事ではないだろう……!
まったく、着物が台無しだ……
僕は文系なんでね。お手柔らかに。
すまないね。文系故に、力任せに攻めてしまったよ。
さて、そこまでにしておこうか?
先ずは、話の前にする事があるのでは無いかな?
おや、鍛刀が終わっているようだ
手入れが終わったようだねぇ
催し物だそうだよ。雅を感じられるものかなぁ?
そうだねぇ、季節感を大事にしたほうがいい
うーん
なに? こんなはずでは
おかしいな……
いやいや、成功ばかりでは、面白くないだろう?
さぁ、僕に従っておくれよ
あぁ、大事にするよ
行こうか
おや。随分と長旅だったねえ。聞かせておくれよ。旅先であった出来事を
ふむ……新年最初の歌はどうしようかな
おや、おみくじかい
小吉。まずまずとしておこう
中吉。悪くはないさ
大吉。良い兆しかな
風流だ……しかし、目線を下げればどんちゃん騒ぎ。少しは花を見ろと言いたい
ああ
美しい
夜空に大輪の花、実に雅だね
無病息災
ああ
花火に願いを託す、悪くない
遠征部隊が帰ってきたようだねえ
鍛刀終わっているようだ
手入終わったようだねえ
内番が終わっているようだ
どんな景色に出会えたかな?
おや
では
鬼の元へ行こうか
ここが鬼の本陣か
鬼は外、福は内
鬼は外。
豆まきの「まめ」には、「魔の目」に投げ、魔を滅する、という語呂合わせの意味もあるね
誅伐を始めよう。ついて来たまえ!
行こうか、遅れるなよ
なるほど。僕らも一周年か。歌の題材にはいいかな
僕が詠んできた歌もかなり溜まってきたな。。そろそろ歌集にするべきかな
僕らも三周年を迎えた。今や、活躍の場は戦いに限ったことではないようだね。これからも、応援よろしく頼むよ
さて、四周年か。今年の歌の題材はどうしようかな……
刀である僕らが、戦い以外を嗜むことができるようになってはや五周年。これからも、この日々が続くといいね
六周年か……。時の流れとは、実に早いものだね
七周年。僕らがこの身を得てからの月日は、それだけ経ったということだね。実に感慨深い
八周年を。こうやって引き続き、戦い以外を嗜むことができるのはありがたいな。これからも色々な景色に出会えることを願うよ
さて、九周年を迎えたわけだ。今年も歌の題材に数多く出会うことができれば嬉しいな
やあ。君が歩んできた道のりもこれで一年だ。どうだい?見えるものも違ってきたのではないかな?
二周年ともなれば、きみも歌お読めるようになったんじゃないかい?
就任三周年ともなれば、戦い以外のことにも手を出していく余裕ができたかな?
何事も最初はあるものさ。就任四周年を迎えた今、次の目標はあるかい?
就任五周年おめでとう。この記念すべき日を迎えられたことを、嬉しく思うよ
さて、就任六周年ともなれば、そろそろ戦い以外にも目を配っていくべきだと思わないかい?
おめでとう、就任七周年だね。本丸での過ごし方も充実しているといった面持ちだね
やあ、これで就任八周年だね。今年はどう過ごそうとか、ぼんやりとでも考えているかい?
就任九周年おめでとう。一年一年、あるいは一日一日を大事にしてきた結果が今さ
肥後で雅と風流を学んできた歌仙兼定さ。文系刀剣として、文化の守り人になろうじゃないか
どうだい、風流を意識したこの新衣装。雅を感じるだろう?
他の刀に目移りしてもいいけれどね、最後は僕のところに戻ってくるんだろう?
計算するくらいなら、力押しで何とかするさ
僕の言う文系は文系じゃないって? 誰が言ってるんだい、お仕置きが必要だね
さて……きみが帰ってくるまで、きみに贈る歌でも詠もうか
僕をこのままでいさせるというのにも、深遠な目的があるのだろう?……ねえ?
彼がどのような姿になろうと、雅さでは僕が負ける気がしないねえ
わかった。僕が皆に雅を広めるとしよう
ああ。他の者には悪いが、当然かな
すばらしい。これこそがもてなしの心だよ
有り難く頂こう
さすが、僕の主。用意周到だね
悪くない武具だ
きみの見立てだからね。文系の名にかけて、着こなしてみせよう
うん、この光沢……
旅先から、歌を贈ろうか
はは、旅先の土産話は聞きたくないかい?
おやおや、あんなに急いで帰ってこなくてもいいのに。せわしないなぁ
さあ……新たな刀を目利きしようか
文系の嗜みさ。きみの服も作ってあげようか?
返り血を流してくるよ
おとなしく、傷を癒すとしよう……
ああ……心地いいね
任務を通じ、日々の移り変わりをしっかり意識するんだよ?
まさかきみ、それは恋文じゃないだろうね……?
ははは、今日はきみが選んでみるべきだね。失敗を経験しなくては、審美眼は磨かれないよ
きみに歯向かう不埒者を、手打ちにすればよいのだな
おやおや、風流だね
作戦は簡単だ。攻め口より押し入り誅伐する。文句はなかろう?
我こそは之定のさだが一振り、歌仙兼定なり!
軍師とかいう理系には絶対に負けられないな、文系として
その首、刎ねて差し上げよう!
血を華と咲かせよ!
二刀,開眼!
散れっ!
我が主に歯向かった罰だ!
雑魚のくせに……!
仕置きが必要だな
ああ……貴様が生きていていい理由は、微塵もなくなったぞ……!
貴様……僕を何だと心得るか!
最期の瞬間まで戦う忠義なくして、主の寵愛は得られんよ
ああ……ここか。不埒者の本陣は
はは、僕で良かったに決まっているだろう?
僕は文系だけれどね。この判断は計算違いなのではないかい?
文系を名乗りながら、いざとなると、きみへの言葉をまとめられない……僕は、歌人失格だな……
慣れてしまえば、これもまた、 風流か……
今までにない着想を得られそうだ。良い経験を得たな
ああ……そうか。四季の移ろいを感じ取るには、これが最良であったか……
戻ったらまた一首、歌を詠まねば
文系の剣術で良ければ、お相手するよ
計算が苦手でね。とにかく攻め立てる剣術になってしまうんだ
ねー君、そこまでして僕に話したい事は何かな
分かったよ... 僕が怪我をしてまでっ 聞くべき話が、あるのだろう。聞かせておくれよ
おや、鍛刀が終わっているようだ
手入れが終わったようだね
催し物だそうだよ。雅を感じられるものかなぁ?
どんな本丸になるか、きみの研鑽を楽しみにしようじゃないか
うーん
素材が悪い
今日は日が悪いようだ
失敗作にも、趣を見出すべきだよ
さぁ、僕に従っておくれよ
きみの想いを感じるよ
行くぞ
ふふふ。きみを待つ間に詠んだ歌がこんなに溜まってしまっていたよ
文系として、年始めの歌の出来にはこだわリたいじゃないか。悩みどころだね……
おや、おみくじかい
小吉。まずまずとしておこう
中吉。悪くはないさ
大吉。良い兆しかな
一首詠みたいが、このまま花に現を抜かすのも悪くはない
ああっ
美しい
一首詠みたいところだが 君と余韻を楽しむのもまた風流
無病息災
ああ
花火に願いを託す 悪くない
遠征部隊が帰ってきたようだねえ
鍛刀終わっているようだ
手入終わったようだねえ
内番が終わっているようだ
鬼のもとへゆくぞ
鬼の本陣へ攻め入るぞ!
鬼は外、福は内
鬼は外。
豆まきの豆は炒った豆であることにも意味があるのさ そしてそれを食べることで鬼を退治したことになる
これより賊を誅伐す。僕に続け。
行こうか、僕についてきたまえ
さて、四周年か。今年の歌の題材はどうしようかな。きみも一緒に考えてくれないかい?
刀である僕らが、戦い以外を嗜むことができるようになってはや五周年。いつまでも、この日々が続くといいね
六周年か……。時の流れとは、実に早い。歌を解する刀も次第に増えてくれると嬉しいね
七周年。僕らがこの身を得てからの月日は、それだけ経ったということだね。もはや歌を詠む題材にも困らないな
八周年か。こうやって引き続き、戦い以外を嗜むことができるのはありがたいな。これからも色々な景色を見て、歌を詠んでいきたいからね
さて、九周年を迎えたわけだ。今年も歌の題材に数多く出会うことができるかな。いや、きみの応援があれば間違いないだろうね
はじめてこの本丸にやって来た時と、今。そこで見えるものの差こそが大事なのさ
きみにも就任二周年の風格が出てきたね。良いことだ
就任三周年ともなれば、戦い以外のことにも手を出していく余裕ができたかな?
何事も最初はあるものさ。就任四周年を迎えた今の気持ち、詠んでみてくれないかい?
就任五周年おめでとう。この記念すべき日を迎え、きみが次の一歩を踏み出せることを願っているよ
さて、就任六周年ともなれば、きみにも色々なものが見えているだろう。それを素直に詠んでみるといい
おめでとう、就任七周年だね。文化というものは日々を充実させるもの。この本丸においてもそれは変わらないさ
やあ、これで就任八周年だね。今年はどう過ごそうかとか、ぼんやりとでも考えることをおすすめするよ。ただ流されるだけではもったいない
就任九周年おめでとう。一年一年、あるいは一日一日ごとに素敵な景色に出会えたかな。それをこれからも大切にしてほしいな
主へ
やあ。せっかくの修行の旅だからね。
こうして手紙を書く楽しみを満喫しているよ。
とは言え、歴史を辿る旅だからね。
見聞きしたものをあまり詳細に書いてはならないと言われているんだ。
これでは面白さも半減だと思わないか? でも決まり事である以上は仕方ないか。
書ける範囲では、今僕がいるのは肥後の国。
元の主である細川三斎様の客人として招かれているんだ。
強さとは違うかもしれないけれど、文化的な審美眼を鍛えてくるつもりだよ。
Master,
Hey. This is a journey for the long-awaited training, hm?
I'm thoroughly having fun writing a letter like this.
That being said, this is a journey through history.
People say that one shouldn't write about their experiences in too great of detail.
Don't you think that's half the fun? Well, it's a rule, so that can't really be helped.
With those limitations in mind, I'm now in the region of Higo.
I've been invited as a guest of my former master, Lord Sansai Hosokawa(1).
Although it's different from physical strength, I plan to improve my cultural sense of beauty.
1. Sansai Hosokawa was Tadaoki Hosokawa's name as a master of the Japanese tea ceremony.
主へ
やあ。そろそろ僕からの手紙が来る頃だと思っていたのではないかな。
僕としてはもっとちょくちょく手紙を出したいのだけれど。
修行の方は充実しているのだけれど、その成果を歌にできないのはもどかしいね。
それにしても三斎様から学ぶべきことは多い。
後世では乱行をおもしろおかしく取り沙汰されることがあるけれど、
芸術家とはそういうものではないかな?
Master,
Hey. I wonder if you're thinking it's about time a letter from me came?
As for me, though, I'd like it if I could send letters more frequently.
Although the training has proved fruitful, it's frustrating not being able to write poems about the results.
Be that as it may, there are still many things I can learn from Lord Sansai.
Sure, there are laughable rumors of immoral misconduct in the future,
but that, in itself, is the essence of being an artist, is it not?
主へ
やあ。旅先からの手紙はこれで最後になりそうだよ。
……ああ。三斎様がお亡くなりになられてね。
これ以上ここでは学べなくなってしまったんだ。
晩年の三斎様は、非常に穏やかな方だったよ。きみは驚くかな?
あの方は要するに、純粋な方だったんだよね。
それ故に、許せないことが多くあったのだろう。
だが、それも年を重ねて、飲み下せるようになっていったのだろうね。
僕がその境地に達せているかはわからないが、目標はできた。
あとはきみのところで実践しよう。
Master,
Hey. This is the final letter I'll be sending from this place.
... That's right. Lord Sansai has passed away.
There's nothing else for me to learn here.
In his final years, Lord Sansai was an unusually gentle man. Are you surprised?
He was, to put it simply, a very pure person.
For that reason, many unforgivable things may have occurred.
Though, as the years passed, it's possible he simply grew more accepting.
I'm not certain if I've reached that state of mind, but I've completed my objective.
Why don't we practice at your place after this?