……天下五剣が一振り。大典太光世だ。名前ばかり立派だが、そのせいでずっと蔵に封印されていたんだ。どうせ誰も俺の武器としての役割には期待していないんだろ?わかってるよ。みんなそうだったからな。
……天下五剣が一振り。大典太光世だ。あんた、俺を封印しなくていいのか?
呼び声が聞こえる
刀剣乱舞
あんたが…俺の主か?
どうせ俺の使い道は、誰かが病に倒れた時だけ……。そうじゃないのか
怪異も病も俺を恐れるが、誰も俺と触れ合えない。どうせ俺はそんな刀だよ
あんた、俺を表に出して良いのか。俺は封印されて、蔵にいるべき剣だぞ
結局、いつも通りということか……
ああ……どうせ置物だからな。鞘の中で朽ちていても、気にならないのだろう
……あいつはすぐに戻ってくるさ。そうしたら俺は用済みかな?
……あんたに話がある
虫干しで外に出されたのか
俺に他の奴を率いらせるなんて、物好きだな
……俺なんかに菓子を?
どうせ食ったらすぐ出撃だろ?
こんなに食わせてどうする気だ……?
俺にこんなものを持たせても、どうせ
与えられるのが拘束じゃないってのは、珍しいな
上手く扱えるかは保証しないぞ
遠征か…慣れているさ。病人のところに貸し出されたりとかな
こんな結果だったぞ。
遠出の連中が帰ってきたぞ
新しいお仲間か?俺と違って、蔵に入れられることは無いだろうが
こんなもんだろ。どうせ…
少し、席を外すぞ。
しばらく蔵に戻ることになるか
力は増した。だが、強くなってもどうせ……
おい、あんた……任務が終わったみたいだぞ……
蔵の外がどうなろうが、俺に関係あるのか…?
俺をこんなところへ連れてきてどうするんだ?…店にとって邪魔じゃないのか
戦は好きじゃないが、蔵に戻るわけにもいかないしな
蔵に入れるものが増えたか
俺は外のことに疎いんでな…報告頼めるか
何かを斬らなきゃ、外にいられないんでな
試し斬り、か…どうせ俺の出番はそれくらいか。
斬る!
俺が怖いか
何人いようが、まとめて斬ってやる!
当たったか……
それで…?
やはり置物の俺では……
俺がなんで封印されていたか、わからんようだな!
ここで負ければ、蔵から出された意味がないんでな
殺気が渦巻いているな…嫌な空気だ
いくら活躍しても…どうせそのうち…
……これで、鳥にはますます恐れられてしまうか。
……待て
……ああ、蔵から出た末路が……これか……
……どうせ、馬が俺を恐れてろくな事にならないと思うがな。
なるべく、馬に近寄らず事を済ませたぞ
……ああ、なるほど。鳥を追い払うには俺は適任か。
……畑を狙っていた雀が、俺を見るなり逃げていったよ。ふふっ……
……蔵で腕が鈍ってなければいいんだがな
……かび臭い剣技だったか?すまんな
そんなに俺が物珍しいか
そんなにじろじろ見て……どうした
おい、あんた。鍛刀が終わったみたいだぞ
おい、あんた。手入れが終わったみたいだぞ
知らせが来ていたが、どうせ俺には関係ないのだろう……
なんだ、模様替えをするのか
俺には、無理だったな……
どうせ俺では……
ああ……分かっていた……
っふふ……
頼むから、怖がってくれるなよ
俺なんかにそこまでしなくても
……蔵には戻らん
......ああ。戻ってきたのか。やはり最後は、しまい込まれて終わるのかと思案していた
……新年か。それでわざわざ引っ張り出してきたのか。
……悪くないといいが
思ったより良かったな……
……こんなものだ
……まあまあか
花見とは…意外に良い。
……遠出の連中が帰ってきたな
……鍛刀が終わったみたいだぞ
……手入が終わったみたいだぞ
……内番が終わったんじゃないのか?
……俺を連れ回すなんて、度胸があるな
……ああ
……ふむ
鬼も寄りつかぬ、かもしれんがな……
鬼を切れば良いのか
鬼はー外。福はー内……。
鬼はー外。俺も、外…。
……ずっと見ていただけだったからな
俺に合わせられるか?
悪いが力を貸してもらおうか
……俺たちが二周年?それで、俺まで引っ張リだされたのか
……戦いが三周年を迎えたそうだな。ああ、これからもやっていくさ
……四周年。……そうか、虫干しではなく、厄除けに出されたか
……ついに五周年、だそうだ。それで、わざわざ引っ張り出されたのか
……六周年、か。なるほど、記念の時くらいは引っ張り出されるわけだな
七周年・・・・・・。記念に蔵出しされた時くらいは、期待された役割をこなさなくてはな・・・・・・
八周年、だな。続いていく歴史に影が射さないようにするのが俺の役目だな
……ああ、そうか。これで九周年だったか。もちろん、忘れたりはしないさ
……あんたが就任してから一周年なのか。よくやるもんだ
……就任二周年か。なるほど、それで俺を恐れないのか
……就任三周年を迎えたのか。俺を使うような度胸の主なら、当然か
……就任して四周年だな。そうか、厄除けに俺を呼んだのか?
なるほど。これが五周年を迎えた審神者の貫禄か。
……もう五周年ではなく、就任六周年だぞ。言われるまでもなかろうが
……そうか。就任七周年か。それで、皆の様子を見て回っているのか? 確かに気配りは大事だが
……就任八周年だな、おめでとう。さあ、俺のことより、他の奴の顔を見てくるといい
就任九周年か……。ならば厄除けは念入りにしないとな。それが、俺の役目だ
……天下五剣が一振り、大典太光世だ。武器として活躍した逸話はないが、霊力で人を救うことはできた。今度は今の主のため、その力を振るうつもりだ
……あんたに連れ出され、外の光を見た。明日を信じるにはそれで十分だ
……ずっと蔵にいたんだ。みんなは気の毒と言うが、俺はそう思わない。小さな窓から季節を見ることができたから
空を飛ぶ鳥にあこがれたこともある。蔵に近づいて鳥が死んで、武器としての自分を思い知らされたが
病気になったら、枕元に呼んでくれ。病魔が俺を恐れていくはずだ
……退屈しのぎに離れているさ。墨絵でも描くか
傷ついたのも……武器として正しく使われたから……そう思えば……辛くはない……
何を斬ればいいんだ?病気か?幽霊か?
あんたが物好きなのはよくわかっている。精一杯やるさ
菓子で釣って幼児に連れ出すとか、子供じゃあるまいし
室劇前の差し入れか。分かった
食った分働けというわけか。わかった
心配いらない。無駄にはしないぞ
うまく扱えるよう、善処しよう
与えられたからには、使いこなして見せる
ああ。せっかくだから、外の世界を満喫してくる
こんな結果だったぞ
帰り予定迎えるのは俺の役目、か
ああ、新しいお仲間だな。出迎えてやるか
できたぞ。これが望みの品か?
小休憩、もらおうか
一度蔵に戻る……くれぐれも、注連縄で封じてくれるなよ……
力がましだな。あんたが怖がらなければいいが
せっかく任務をこなしたんだ。報酬をもらってくるといい
ほう?これが蔵の外の状況か?
おい。無理に俺を外に連れ出そうと、張り切れなくてもいいんだぞ
戦は好きじゃないが、あんたの頼みだからな
蔵に入れるものが増えたか
報告頼めるか?それに応じて、動きを考えよう
天下五剣の真価、知ってもらうぞ!
訓練だからな、誰も死なないのはいいことだ
俺を恐れろ!
斬る!
必要なら、城だろうが動かしてやるよ!
当たったか?
それで?
これでは……天下五剣の名折れ……
封印されていた力、その目に焼き付けろ!
この先にいるやつを斬るのが、俺の仕事か
素直に褒められると、照れるな
……疲れているならそこまでにしておけ。不幸が起きてからでは遅い
ああ……今なら飛んでいけるのか……あの空へと……
動物は好きだ。好きだからこそ、怖がらせたくない
心なしか、馬が俺を恐れていないような……?
……鳥に好かれない分、せめて畑を良くしなくてはな
……他者を恐れさせるだけの俺でも、何かを育てることができるんだな
……錆落としに付き合ってもらうぞ
……ああ。これなら蔵の外にも出ていけるかな
なんだ、そんなに頻りに
気にするな。直れば……いつも通りだ
おい、あんた。鍛刀が終わったみたいだぞ
おい、あんた。手入が終わったみたいだぞ
知らせが来ていた。催し物だそうだが
なんだ、模様替えをするのか
無理だったか……
できると思ったんだがな……
思ったようにいかんな……
……っ……
頼むから、怖がってくれるなよ
厄除けの刀にお守りか……。変な感じだな
行くぞ!
……ああ。戻ってきたのか。退屈しのぎに描いていた墨絵が溜まってしまったぞ。見るか?
花見はいいな。みんなが笑う
……遠出の連中が帰ってきたな
……鍛刀が終わったみたいだぞ
……手入が終わったみたいだぞ
……内番が終わったな
……あんたが就任してから一周年なのか。道理で俺みたいのまで揃えてるわけか……
……就任二周年か。あんたに近寄せる災厄は俺が斬る。心置きなくこれからも頑張ってくれ
……就任三周年を迎えたのか。今の俺を扱えるのはあんたくらいだろうな
……就任して四周年だな。わかった。何かあっても厄は俺が斬る。心配するな
……なるほど。これが五周年を迎えた審神者の貫禄か。俺も胸を張っていいのか?
……もう五周年ではなく、就任六周年だぞ。また一年、歴史を積み重ねたというわけだ
……そうか。就任七周年か。それで、俺の様子を見に来てくれたわけか。もちろん、祝わせてもらうさ
……就任八周年だな、おめでとう。さあ、俺のことより、他の奴の顔も見てくるといい。長話なら後からでもできるだろうしな
就任九周年か……。なるば厄除けは念入りにしないとな。任せておけ。俺の力はそのためにある
主へ
悪いな。突然旅に出るなんて言いだして。
そうでもしなければ、俺は
箱の蓋を封じる注連縄を解くことが叶わないと思ったんだ。
蔵のかび臭さが染み付いた刀こそ、虫干しが必要だろう。
To Master,
Sorry for suddenly telling you I was going to go on a journey.
If I didn't at least do that,
I thought I would never be able to undo the shimenawa rope sealing the lid of my box shut.
It's precisely because I'm a sword who reeks of a stuffy storehouse, that it's necessary to air me out.
主へ
加賀に来ている。
波高く荒ぶる海も、曇りがちの空も、職人の手仕事の音が響く街並みも。
この身を得て感じるこの国は、こんなにも美しい。
足は城へと向かった。
そこにはこの足を持たぬ俺がいる。
何を思っていたのか。
地に落ちた鳥は、最期に何を……
To Master,
I've come to Kaga Province.
The sea roils with high waves, the sky is dotted with clouds, and the streets echo with the sounds of craftsmen at work.
This country is so beautiful, now that I can sense it with the body I've gained.
My feet headed towards the castle.
Inside of it, the me who doesn't have those resides.
I wonder what it felt.
I wonder what the bird fallen to the earth in its last moments...
主へ
利家公の娘の豪姫は大層病弱だった。
病に苦しみ続ける姿を見かねた末に縋ったのが、俺の霊力だ。
愛する娘の消えそうな命をどうにかして守りたい、繋ぎ止めたい。
その強き願いを聞き届けるため、俺は姫が病に伏せる度に憑いた病魔を斬り続けた。
そして今、この目に映る豪姫の姿に病の影はない。
俺は何を求めていたのだろう。
これだけでいい。これだけでいいのだ。
いつかあの空に還る時は、この鳥に供をさせよう。任せたぞ。
俺の中が蔵のようになっていたのだ。
抱えた光はこんなにもあたたかい。
それを身をもって知ることができたのは、連れ出してくれた主のおかげだ。
これからは迷いなくこの力を、光を振るえる気がする。あんたの願いの下でなら。
To Master,
Lord Toshiie's daughter Gouhime was very sickly.
When he could no longer bear to watch her continued suffering from her illness, it was my spiritual power he clung to.
He wanted to protect, to save the life of his daughter that seemed it could dissipate any moment, by any means possible.
To grant that strong wish, I kept on killing the demons of ill health that possessed her whenever she fell sick.
And right now, the Gouhime I can see has not a single shadow of illness about her.
I wonder what I wanted.
This is fine. This is all that's needed.
When returning to that sky one day, let this bird be your companion. You can count on it.
My heart had become like a storehouse.
To think the light I bore was this warm...
That I could come to know that fact having gained this body, is all thanks to Master dragging me out.
From here on I feel like I can wield this power, this light, without hesitation. Under your wish, of course.